魔王学院の不適合者1，2，3～史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う～（著：秋）
1巻を読んでから2、3巻と読むのに間が空いてしまったため、一つにまとめます。
すでにアニメは放送が開始されているようですね。
昨今ではオーソドックス（？）な異世界ファンタジーです。
タイトルに転生して～とありますが、異世界だけで完結する設定なので、現代日本などといったものは出てきません。
戦乱の世を憂い、平和のために各種族を隔てる壁を設けたあと、2000年後に転生した暴虐の魔王であるアノス・ヴォルディゴードは魔王学院で適性試験を受けるも不適合者の烙印を……などと、そこはタイトルを読めばおおよそのあらすじは分かるかと思います。
魔王学院に入学した転生後のアノスは、自身の名前やエピソードなどが全くの別人として後世に伝わっているために魔王として不適合とされるわけですが、そんなことはお構いなしに実力を披露するなど最初から魔王の立場として行動するため、終始痛快な展開が続きます。
地の文のほとんど（すべて？）がアノスの視点で構成されており、あらゆる出来事を語るさまは神の視点と言っても過言ではありません。
正直なところ、アノスにとって不可能なことはないように見えるのですが、それでも読者がページをめくり続けられるのは、魔王が不在であった2000年の間に起こった出来事やこれから起こる事柄をうまく物語に落とし込んだ構成の妙にあると思います。
斬新な設定や感心するような展開は少ない印象ですが、とても面白い作品でした。
不満があるとすれば、『魔王学院』と銘打ったタイトルの割に、1～3巻では学園モノとしての要素は思ったよりも薄いといったところでしょうか。
1巻ではミーシャとサーシャの根源にまつわるお話、2巻では転入生との交流、3巻では勇者学院との対抗戦と、少しずつ世界の謎が解き明かされていきます。
自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ？5（著：三河ごーすと）
5巻ともなれば結構な長編作品ではないかと思うわけですが、このぶんだと10巻は平気でいきそうな勢いではないかと思います。
主人公が（裏で）率いる新生徒会は、前生徒会長が世界に仕掛けた『獣王遊戯祭』に向けて出場メンバーを決める選抜合宿を獅子王学園理事長が運営するリゾート施設で行うことになります。
しかし、施設のセキュリティはガバガバ（わざとかもしれません）で、主人公の過去の女が登場したり生徒会メンバーが襲撃されたり、どこへ行っても波乱が待ち受けている……そんなお話です。
その他、主人公が入学当初から付き合いのある桃貝桃花の奮戦など見どころ満載です。
静止を振り切り死地へと赴く妹可憐の碧い眼に主人公紅蓮は何を見たのか……続きは春だそうです。
自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ？4（著：三河ごーすと）
主人公チーム対生徒会チームで争う脱出ゲームも後半戦、各自の思惑がぶつかり合う白熱の展開です。
ポイントは、生徒会上位陣の強さの秘密が明らかになるというところでしょうか。
なかなか人間離れした面々ですが、主人公にとって何ら障壁となるものではないというところはさすがです。
そしてついに主人公vs生徒会長が実現！……するかと思われましたが次巻からは新展開です。
主人公の手によって生まれ変わった獅子王学園生徒会、ラノベの王道とも言えるような外国からの刺客、まだまだ目が離せない作品です。
自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ？3（著：三河ごーすと）
『生徒会選賭』はどこへやら、気づけば主人公vs生徒会のデスマッチに。
お互いが持てるものすべてを賭け、ぶつかり合う怒涛の3巻です。
全面対決とはいえ、まずは生徒会長以外のメンツをまとめて倒してから……といった段取りで、獅子王学園お得意のVR空間を使った本格脱出ゲームをメインに物語が進行します。
いいね稼ぎゲーム、人狼の亜種など、正直特に感心するようなゲームや駆け引きはありませんが、主人公チームとして参加している同級生をうまく引き立てるような展開でよくまとめてあるなと思いました。
次の巻で生徒会長との対決に至るのかは不明ですが、どのような結末が待っているのか気になって仕方がありません
自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ？2（著：三河ごーすと）
1巻にて空白となった生徒会の一席をめぐって全学生で争う『生徒会選賭』にまつわるお話です。
主人公の生い立ちや妹が戦う理由、生徒会の面々の思惑など、様々な場面が目まぐるしく展開されるため、飽きずに一気に読める内容になっているかと思います。
作中の時間経過はそれなりですが、非常に展開が早いように感じます。
普通だ日常だと言っても結局は遊戯をせざるを得ない主人公の活躍が期待できますね。