日記

魔王学院の不適合者1,2,3~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~(著:秋)

2020.07.07

1巻を読んでから2、3巻と読むのに間が空いてしまったため、一つにまとめます。

すでにアニメは放送が開始されているようですね。
昨今ではオーソドックス(?)な異世界ファンタジーです。
タイトルに転生して~とありますが、異世界だけで完結する設定なので、現代日本などといったものは出てきません。

戦乱の世を憂い、平和のために各種族を隔てる壁を設けたあと、2000年後に転生した暴虐の魔王であるアノス・ヴォルディゴードは魔王学院で適性試験を受けるも不適合者の烙印を……などと、そこはタイトルを読めばおおよそのあらすじは分かるかと思います。

魔王学院に入学した転生後のアノスは、自身の名前やエピソードなどが全くの別人として後世に伝わっているために魔王として不適合とされるわけですが、そんなことはお構いなしに実力を披露するなど最初から魔王の立場として行動するため、終始痛快な展開が続きます。
地の文のほとんど(すべて?)がアノスの視点で構成されており、あらゆる出来事を語るさまは神の視点と言っても過言ではありません。

正直なところ、アノスにとって不可能なことはないように見えるのですが、それでも読者がページをめくり続けられるのは、魔王が不在であった2000年の間に起こった出来事やこれから起こる事柄をうまく物語に落とし込んだ構成の妙にあると思います。

斬新な設定や感心するような展開は少ない印象ですが、とても面白い作品でした。
不満があるとすれば、『魔王学院』と銘打ったタイトルの割に、1~3巻では学園モノとしての要素は思ったよりも薄いといったところでしょうか。

1巻ではミーシャとサーシャの根源にまつわるお話、2巻では転入生との交流、3巻では勇者学院との対抗戦と、少しずつ世界の謎が解き明かされていきます。



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