日記

賢者の孫 常識破りの新入生(著:吉岡剛)

2019.01.05

昨今のタイトルのフォーマットからすると少し分かりづらいかもしれませんが、おおよそ想像しうる限りのズバリ、異世界転生モノです。

アニメ化決定などと銘打って書店に並んでおり、巻数もなかなかものです。
イラストも菊池政治先生とくれば、わりと期待できるものですが……。

口語調の地の文は読みやすく、引っかかるところは特にありません。
キャラクターの数は多いのですが個性があり混同したりすることはないと思います。

……などと、特に作品として問題があるわけではありませんが、読み終わった後、何も感想が出てきません。

救国の英雄と名高い『賢者の孫』として成長し、実力主義の学校へ主席として入学、同級生の問題を解決しつつ恋に遊びに……というと王道の展開ではありますが、各々の舞台や人物、魔法などの設定に対する説得力が薄いため、読んでいてあまり楽しくありません。

転生前に社会人であったはずの主人公は年相応のアホに育っており、周囲に甘やかされるがままに直情的な行動を取るので、まったく魅力を感じません。
天才とバカは紙一重を地で行くこのタイプの主人公なら、もう少しストレスのある展開が欲しかったです。

Google検索のサジェストではヒロインについて不穏な単語が並ぶので、この先面白くなっていく可能性もありますが(もともとはなろうですから、展開の配分は書籍と異なっていることもあるかと思います)、正直……続きを読む気は起きません。

, Amazonアソシエイト, ライトノベル, 本を読んだ