ようこそ実力至上主義の教室へ4(著:衣笠彰梧)
前巻に続いて夏休み特別試験の後半戦。
今度は一転、クラス混合グループに分かれ、それぞれで、あるいはグループの枠を超えてグループ内に一人いる『優待者』を巡って競い、協力しあう試験です。
グループのメンバーはクラス混合ですが、結果から言ってもやはりクラス対抗の色が強い印象です。
相変わらず自由奔放な高円寺ボーイ、ドヤ顔の龍園くんなど見どころいっぱいです。
ネットを見ていると櫛田ちゃん裏切り者説など、いろいろな意見があって面白いですね。
櫛田ちゃんが裏切っててもいいけど、大切なものを主人公にあげるって言ったの忘れてないですよね…?
伏線が回収されるのか、されないのかは分かりませんが、今後も楽しみです。
ようこそ実力至上主義の教室へ3(著:衣笠彰梧)
なんかいきなり夏休みに突入しておりました。展開が早くていいですね。
さて今度は無人島でのサバイバル試験! 一週間の期間とありますが、そのあいだ高校生特有の溢れんばかりのリビドーはどこに向かうんでしょうね?
とにかく、ラストの種明かしパートはとても良く出来ていると思いました。
こういった、実はデキ系る主人公が好きな人にはたまらないカタルシスを読者にもたらしてくれる作品であろうことは疑いもないと思います。
ところで、一巻において中間テストの点数によって櫛田ちゃんが誰かとデートをするというようなお話があったような気もするんですけど、回収されていないような…見落としたかな…?
ようこそ実力至上主義の教室へ2(著:衣笠彰梧)
続いて2巻でございます。
1巻で「お、これは面白そうだな」と思わせておいて2巻で読者のハートをキャッチする。この手の長編ではおおよそ理想的な展開ではないでしょうか。
どこぞの『リゼロ』みたいに6巻でやっとタイトルコール――みたいな作品よりはよっぽど読者に優しい仕様です(もっとも、リゼロは読者にストレスを与えるところが面白い要素で、かつ元々書籍ではありませんが…)。
最底辺Dクラスの暴走特急、赤髪の須藤君は早々に停学の危機になり一騒動というところです。ぼちぼち他のクラスの生徒とも繋がりができはじめ、早速物語が動いております。
今後も問題は噴出していくんでしょうが、作中でも言及されている夏休みのバカンス、楽しみですねぇ。
こういった作品は文章の中で展開される「ハッタリ」をいかに楽しむかというところがポイントだと思います。
代表作は『魔法科高校の劣等生』でしょうか。人によっては稚拙とも捉えられてしまうような論理をどう享受していくか。
たとえ穴があろうが破綻していようが都合が良かろうが、自分なりに楽しめていればいいんです。
ところで、こんな感想とも言えないなにかを書いている間にも先に出てきた『劣等生』や『魔弾の王』とか『龍ヶ嬢七々々』とか結構積んじゃってる(軽く数えたら30冊以上!)んですけど、どうしましょうね…。
いや、はよ読めよって思うんですけど、その…はい。
これは昔から親に言われていたことです。ダメですね、買って満足するタチというものは(反省の気配なし)。
世の中は増税だのテロだの地震だのって大変ですけど、市場には一個人ではとても把握できないくらいたくさんのコンテンツがあふれていて、いい時代だなって、思います。
ようこそ実力至上主義の教室へ(著:衣笠彰梧)
イラストはトモセシュンサク先生です。ああ、あの『恋する乙女と守護の楯』…違います違います。
なんかCMでやっていたので存在自体は知っていたのですが、食わず嫌いをしておりました。
『暁の護衛』コンビだって知ったらすぐ買ったのになあ、もう。
あんまり似てはいませんが、『バカとテストと召喚獣』に代表されるような、独特のシステム、社会秩序を持つ学園モノといった向きの作品です。
物語の舞台は生徒の自立を究極に重んじる学校といった感じでしょうか。その分処罰というかペナルティは容赦なく、徹底されています。
1巻の様子だと、今後も様々な問題が噴出しそうな気配ですので、この先も期待できるかと思います。
三つの塔の物語(著:赤雪トナ)
表紙のイサラちゃんが超かわいい一冊。しかも剣一本の戦士タイプ。著者は分かってる。
装いは純ファンタジーといった趣ですが、内容は『このすば』や『ダンまち』などにみられるゲーム的な設定で、塔と呼ばれるダンジョンを攻略していくもののようです。
神々によって貨幣の存在が担保されている設定なのは面白いなと思いました。
ただ、神というものがゲームマスター過ぎるというか、ずいぶん仕事をするなあと。
でもまあ、公平なのはいいことです。