終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?#02(著:枯野瑛)
だいたいこう、悲劇を扱った物語を読んでいると、「どうせ助かるんだろ?」とか「まあいつかは目さますんだよね」なんて思ったりするものですが、そんな読者の心情などお構いなしにあっさり死んでしまったりする場合もあるわけで、物語も世知辛いなあと読後の悲しみに耽ったりもします。
そういった意味で言えば、この巻では「助かり」ます。
大丈夫です。
主人公の言い訳がましい台詞や、砂山に突き立てられた旗のように感情がブレまくる登場キャラの面々など、展開の雰囲気はとても不穏なものですが、いちおうそれになりに楽しくやってる主人公たちの日常を垣間見ることが出来ます。
正直次の巻をはやく読みたくてテキトーな感想しか浮かばないのですが、なかなか面白いです。
終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?(著:枯野瑛)
なんとなく見かけてはいたのですが、タイトルがなんというか……いや、良いタイトルですよね。
今期からアニメ化するらしいということで思い切って買ってみました。
いやいや、面白かったです。
この巻だとあんまり救いがなさそうな感じですが、世界観がよく出来ていると思います。
台詞がくどかったりするものの、これも一種の教官モノ、と言えるかもしれません。
イラストもかわいくて最高です。
僕の魂も肉体の寿命に比べれば世界に染まりきらないと思うので、生まれ変わったら妖精になりたいです。
転生少女の履歴書3(著:唐澤和希)
主人公は相変わらず転生者としての知識と興味関心で八面六臂の活躍をし、ちょっぴりと内面的に成長したりもするお話です。
そのなかでも、不遇な魔法使いたちへの光明となる酒造を始めたり、国によって厳重に隠匿される魔法の呪文をマッチの裏取引を持って少しずつ解き明かして行ったり、内容はなかなか濃いです。
謎が謎を呼ぶ魔法の根幹についても気になるところですが、気象現象によってもたらされた魔物の襲来で次巻へと続くので、構成もしっかりしていると思います。
ようこそ実力至上主義の教室へ5(著:衣笠彰梧)
色々とあった夏休みも終わり、新学期も早々、体育祭でのガチンコ運動勝負に挑む生徒たちの活躍を描いた巻になります。
ガチンコとはいいますが、誰も彼も正々堂々という訳にはいかないのが面白いところです。
そういったわけで、今回は表と裏で主人公が大きく動くのも見どころかと思います。
また、ヒロイン的序列で言えば上位であるはずの堀北鈴音がやっと一皮むける(?)回でもあります。
主人公も太鼓判を押しているので、これからどんどん活躍……しますよね?
4.5巻において、主人公は次の特別試験で『退学者』を出す、と言っていましたが、なんと体育祭は試験扱いではありませんでした。
この流れだと櫛田ちゃんがドロップアウトさせられちゃうのかな? なんて考えたりもしますが、どうなるんでしょうね。
細いところに目を向けると、堀北鈴音は4.5巻で主人公と夏休みに話していた内容をすっかり忘れているようですが、まあこういったところに目を瞑っても面白い作品です。
どうもまだ物語は序盤らしいので、この先も長く楽しめそうです。
ようこそ実力至上主義の教室へ4.5(著:衣笠彰梧)
たまにありますよね、こういった.5が付いた巻。
でも大丈夫です。前回の試験のことに触れたり、これからの伏線のようなものも張られていたり、十分読み応えのある内容になっていると思います。
主人公主観の視点なのに、相変わらずその主人公自体がなにを考えているのかがわからない、そんなモヤモヤも一つの魅力でしょう。
次は物語が大きく動きそうなので楽しみです。