日記

エルフ転生からのチート建国記(1)(著:月夜涙)

2016.08.31

はい、転生モノです。

本作の主人公は、30回に及ぶ様々な世界での経験や知識を魂に刻んだ熟練の転生マンです。
夢の中で脳内会議ができるほどの自我をうちに秘め、虐げられている村の人々とともに蜂起する、そんなお話です。
そもそも人間じゃなかった時の記憶など、ここまで豊富な人生経験があると老成しすぎてしまいそうですが、今の人生は今だけのもの、ということで相応の人間性は保たれているようです。

注目するべきは、そんなかつての主人公を”設定”そのままに呼び出す、つまり変身できるということです。
現在の肉体の限界なども考慮されて、弱く出来る場合は力を抑えて呼び出せるようですが、設定も反映して呼び出せる、というのは今まで読んだチートと冠された作品の中でも群を抜いて凄い能力だと思います。
前世、ゲームの主人公だったというのなら、レベルや経験値、アイテムボックスなどの概念をそのまま利用できるということです。…すごくね?

あまりにもチート過ぎるわけですが、ストーリー展開とのバランスはよくとれていて、伏線もうまく張ってあるので続きが気になる内容になっています。
都合がいいとかうんちくが冗長だとか、この手の作品に対してそんな事言うのは野暮ってもんです。

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アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女(著:天城ケイ)

2016.08.30

ファンタジア大賞受賞作ということで、金ピカの帯が目に入った途端に手にとってしまうのも致し方ないことです。

暗殺者として百戦錬磨の主人公が、無能と誹られているお姫様を一人前の戦乙女に育て上げる…そんなお話です。
教師モノ(?)といえばそうなのかもしれませんが、主人公側の事情から少しの失敗も許されないという緊張感の伝わってくる内容になっています。
そのためか、性急にお話が進んでいくので、強引な箇所や都合のいい展開が多いように感じました。

主人公とヒロインの関係性はとてもよく出来ており、続きが気になるものになっていますので、いい作品だと思いました。

あまり関係無いですけど、私の読解力が低いせいか、『人間には絶対に敵わない化物』(P.295)という表現は最初意味が分かりませんでしたので、こういった細かなところにも気を使うのは大切だと思いました。

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聖剣つるぎの姫と神盟騎士団アルデバラン II(著:杉原智則)

2016.08.29

1巻と一緒に買った2巻です。
表紙には主人公の元上官が描かれているので、どのような話になるんだろうと思いましたが、重要な役割を担ってはいたものの、それほど出番は多くありませんでした。

そんな表紙の人物も含めて、やたら敵味方様々な人の掘り下げが行われるため、結構な情報量がある本作ですが、それでも展開は散逸になることはなく、前巻に引き続きよくまとまっていると思います。
一方で、ヒロインの出番が少なめになるなど、役割の配分が少し偏っているため、不満に思うかもしれません。

それでも、ツボは抑えてありますので、退屈することなく読める作品だと思いました。

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聖剣つるぎの姫と神盟騎士団アルデバラン I(著:杉原智則)

2016.08.28

本を買い続けていると、読んでもいないのに1巻2巻と続けて買うという愚かなことをしたりもします。
なんで2巻まで買ってしまったんでしょうね…? あらすじが書いてあるとはいえ、よくもまあそんな買い方をしたものです。

内容はごく普通(?)のファンタジー小説ですが、ゲーム的な用語が出てくるせいか、主人公の言動にはどこか転生主人公めいた雰囲気があります。
悪運強く、口が達者な主人公が瓦解した聖剣団に拾われ、困難を乗り越えていくお話です。
主人公は事あるごとに慢心し足元を救われるわけですが、あまり読んでいてストレスになるようなことはありませんでした。

戦記モノの要素を基本に、ダンジョン攻略など色々な展開が盛り込まれており、登場人物の多さや舞台設定も含めて、よくここまでまとめあげたと感心します。
所々展開が強引だったりするものの、続きが気になるような作りになっており読み進めやすい本でした。

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僕と彼女のゲーム戦争(著:師走トオル)

2016.08.28

集英社が出しているラノベではよくジャンプネタが出てくるような気がしますが、電撃文庫で電撃某ネタを見たのは初めてです。
本作では実在のゲームが多数出てくるなど、実在ネタが多いのですが、一方でアフィブログの名前を出しているのには反感を覚える人もいそうです。

主人公は、読書一筋の優柔不断で引っ込み思案、人と話すことが苦手…など、とてもモテそうにはみえませんが、男女比1:15の元女子校に転入、概ね想定された展開で生徒会長の所属する部活に入部する、そんなお話です。
ちょっと主人公がウジウジし過ぎな気もしますが、入部までのプロセスはとてもよく出来ていると思います。

ゲームに意識ごと没頭し攻略する描写は冗長なように見えて、主人公の強引な解釈が面白いです。
ただ、ラストの大会では地の文に明確な描写がないと、主人公がどの程度没入しているのかが分かりにくいと感じました。

また、サブカル素人の主人公に部活の概要やゲームについての知識を顧問と生徒会長がレクチャーしてくれるのですが、正直二人のうちどちらが発言しているのか判然としない箇所もありました。
とは言ってもあまり気にならないレベルですし、次の巻への引きもバッチリなのでおすすめできる作品です。

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