異世界詐欺師のなんちゃって経営術2(著:宮地拓海)
あけましてのおめでとうと申し上げるには少々日が経ちすぎたという気もする今日このごろですが、いかがお過ごしでしょうか。
なんだか読書ペースが下がっておりますが今年もぼちぼち読んでいければと思います。
前回の続きとなるわけですが、今回も『会話記録』を駆使して主人公たちに有利な契約を取りに行ったり、表紙において頭の上にジネットちゃんのおっぱいが乗っている新キャラも登場し賑やかになっていく、そんなお話です。
ニワトリに卵を産ませるというくだりは、なんか最近似た展開を読んだな…という感じなのですが、ネタがかぶるってこともあるでしょう。
よく考えて見れば、この作品も『グルメモノ』的要素のある作品です。
昨年アニサキスに対するアレルギーがあることが判明した私としては作中で「鮭はうまい!」と言われると複雑な気分なのですが、たとえ異世界でも自分の望む食事ができたら、それはとても素晴らしいことだと思うわけです。
ちなみに、最近は魚を避けていても蕁麻疹が出たりするので、正直なにが原因なのかが分かりません。実はダニなのかもしれませんし、(それはないと思うのですが)ストレスなのかもしれません。
具合が悪くならなければいいな…という感じです。
とにかく、経歴のわりには結構甘々な主人公の機転によって少しずつ軌道に乗ってきた『陽だまり亭』の今後が楽しみです。
異世界ですが魔物栽培しています。(著:雪月花)
お久しぶりの読書(ラノベだって立派な読書だと唱えたい派)です。
全ての魔物が種から生まれる異世界に転移した主人公がハーレムを築きながら崩壊の危機にある世界を救う…そんなお話です。
私はあまり読んでいませんが、最近良く見る『異世界グルメモノ』ってやつでしょうか。
特にグルメモノでなくとも、異世界系作品でよく持ち込まれるのが食ですね。
作りたいものに対して、だいたい現地で採れるもので代用が効くなんて都合の良さもお約束。
持ち込むものが著者によって違うのが面白いところです。
登場キャラが結構多いのですが、設定がわかりやすくテンポもいいためとても読みやすい作品です。
しかし、魔物の栽培についてはいいとして、醤油だのお茶をテレビで観たくらいの知識でつくれる主人公すげーなって思いました。
魔法学園〈エステリオ〉の管理人 ~最強勇者だった俺の美少女コーチングライフ~(原雷火)
1巻には巻数の表記がなく、2巻にはあります。
大体読めば分かるかと思うのですが、上下巻構成となっています。
かつて勇者だった主人公が落ちこぼれクラスの女の子たちを――って、親切にもタイトルに書いてありますね。説明不要の教師モノです。
一応転生主人公なのですが、読んだ限りではピザなどの新しい文化をもたらしたり、主人公が勇者として成長する助けになった、という以上の関わりはなさそうです。
主人公が持ち込んだ文化が浸透したおかげで剣と魔法の世界をより読者に理解しやすい形にできるということでしょうか。
設定も展開も平易で読みやすく、ヒロインの成長過程も丁寧に描写されています。
読んでいると、ところどころの描写になんとなく『ときメモ』のようなアドベンチャーゲームをプレイしているよな印象を受けます。
ただ、地の文の描写と台詞の前後が逆になっている箇所が多く、多少の読みづらさはあると思います。
特に続きがあるような記述はないのですが、第1部完とあるので、まだ先はあるのでしょう。
祓魔学園の背教者 ―祭壇の聖女―(著:三河ごーすと)
一ヶ月以上、一冊も本を読んでいませんでしたが、久しぶりに積み本を消化しました。
なんと言えばいいんでしょうか、ワケあり主人公とワケありヒロインが頑張る…『異端モノ』とでも呼びましょうか。
祓魔師は契約精霊を呼び出して悪魔契約者と戦う聖職者、とありますが、こういったお話のご多分に漏れず、その実態は誰かの犠牲によって成り立っているというのが物語の重要な要素です。
展開も設定もわかりやすく、読みやすいとは思うのですが、若干の都合の良さは否めないかなと思いました。
主人公はどちらかと言うと一匹狼で、人の考えていることなど気にせずズケズケとモノを言う性格…巷の主人公属性に溢れるところのデリカシー皆無マンなわけなのですが、こういった性格の主人公って、実際読者受けするものなんでしょうか?
正直、友達にはなれそうにないタイプなのですが、需要があるのか、物語を進める上で欠かせない要素なのか、なにかしらの理由はあるんでしょう。
とりあえず私もミトラちゃんを教祖様として毎日拝めるのなら入信するのもやむなしといったところです。
神眼の勇者(2)(著:ファースト)
特に感想らしい感想もないんですけど、1巻に続いて、かなりいろいろな要素が詰め込まれています。
ご都合もバッチリ満載です。
主人公は晴れて女神の使徒となり、前任の司祭の不祥事で寂れてしまった教会を立て直すために、美人奴隷姉妹ともどもアイドル活動なんてプロデュースするのですが…しかし、主人公のイチモツをシゴイた手で握手会とは、なかなか世の中ってものはままならないものだなあと思うわけです。
正直この巻で終わりかな? なんて思っていたのですが、1巻同様、引きはとてもいいんですよね。
まあ、文章がメチャメチャでもそれなりに読めるものではあります。